美しい駅 ―JR浅草橋駅プラットフォーム― ― 2007/09/10
東京23区内の鉄道網の充実振りは日本一だと思う。 当然鉄道の駅も多く、近年は新しい地下鉄の駅なんかも建築家によってデザインされたなかなかハイレベルな駅舎が多数出現してきている。 反面、JR山手線や総武線・中央線なんかは、まだまだ古いままの駅も数多く残っていて、中には「おお!(ちょっとおおげさか。。)」と思うようなデザインのものもある。 そんななか、新旧問わず美しいと思った駅はJR総武線の「浅草橋駅」。 23区内のJR主要線の駅としては最も小さい部類に入る駅で、レールは上下線の2本のみ。 駅舎としてはなんのヘンテツもない建物なのだが、高架プラットホームに架かる屋根の構造がとても素敵だ。 初めて降りた時は、仕事での利用だったので当然そんな情報は全くインプットされていなかった。駅に降りて電車が出発して屋根を支える架構の全体が現れた瞬間息を呑んだ。 構造は昔ならではのレールが使われていて、それが真っ白に塗られている。繊細なレールによるアーチのかかった骨組みが適度な間隔で並べられていて、ホーム上のスレート屋根に依る深い陰影と、レール上の吹きさらし部分の光が、その架構の心地よいリズムをよりいっそう際立たせている。 浅草橋駅から利用する場合は高架駅であるため、地上で切符を買って階段で上がってプラットフォームの一番端に出る事になるが、これがまた印象的であった。 ちなみに、誰々という建築家(デザイナー)が設計したというものではないと思う。 美しいものに必ずしもデザイナーが関与しているとは限らない。むしろ変な気取りがなく、合理的でシンプルな考えで創られた物は、時に名声のあるデザイナーがデザインした物に匹敵、或いは上回るような物を生み出す事もある。 「JR浅草橋駅」はそんな一品ではないかと思う。
上記写真は5年程前に撮影。2007年2月の時点では健在。
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