つくば ― 2008/12/08
少し前になるけど、なんとなく筑波に行ってみた。 「つくばエクスプレス」というやつに乗ってみたいという気持ちと、これまたなんとなく久々につくばセンタービルでも見に行こうかと。。 もう10年以上前に友達と車で行って以来で、当時は「つくばエクスプレス」が開通していなかったので、えらく遠い地のようなイメージがあった。 筑波には建築以外に自分の興味を引く物はなく、今回も「つくばエクスプレス」がなかったら、絶対に「なんとなく」で行く事はなかったろう。
―――――――――――――――――――――――――――――― ミケランジェロが設計した、イタリアのカンピドリオを模した広場を中心に構成された「つくばセンタービル」は1983年に竣工した磯崎新さんの大作でポストモダン建築の代表作でもある。 細部のデザインには近世の大建築家C.N.ルドゥーから引用したオーダーや、図学を駆使した目地割付のデザインなど、建築的なロジックで構成された知的な印象を受ける。 その反面、ショッピングモールが広場を取り囲むように構成されている為、看板広告やオーニングテントが後で付けられていたりと、やや俗っぽい印象も拭えない。 前に訪れた時は、それが少し残念だったけど、今回は、むしろそれが逆に心地よかった。 考えてもみれば、竣工当時最新の話題作であっても、完成から25年近くも経てば二昔ぐらい前のデザインとなっていても当然で、こちょこちょといじられていた方が自然と言えば自然。 設計者の力点が広場、つまり人の集まる所に置かれているのであれば、人の手によって俗っぽく触られていくのもひとつ。ではないのかとも思う。 あんまり気取った雰囲気の場所には、誰でも気軽に。。。とはいかないのも事実だし。。。
レッティ ― 2008/12/15
ウィーンにあるレッティという蝋燭屋さんです。 たぶん「世界的に有名な・・・」という形容詞が付く建築の中では、「世界一小さい」ものではないかと思う。 設計は、オーストリアの建築家ハンス・ホライン氏。 私が最も好きな建築家の一人で、多分一番最初に覚えた海外の現代建築家。 なぜ、突然レッティか。。。 実は、つくばセンタービルの印象が、ハンス・ホライン氏がドイツのメンヘングラ-トバッハに設計した美術館の印象と非常に似ているような気がした。 特にブリッジから広場にアプローチする部分。。。 。。。と、言いつつも実は、メンヘングラ-トバッハの美術館には行った事はない。。。ないのだけど、学生時代にこの建築の模型を造ったり、写真や図面を食い入るように見たり、、、からのイメージ。 行った事がないものだから、生写真が無い。 なのでレッティはその代用。 ちなみに、このレッティは7年前に訪れた時にはもう蝋燭屋さんではないような感じでした。。。宝石店のような。。
住吉の長屋 ― 2008/12/22
12月20日(土)迄、六本木にあるギャラリー「間」で安藤忠雄展が開かれていた。 安藤忠雄の名前を世に知らしめる事になった「住吉の長屋」の原寸大模型が話題で、「一度行かなきゃ」と思っていながら、結局最終日になってしまった。 最終日だから、ある程度混んでいる事は予想していたけど、混み方は予想を大きく上回っていて、行列が出来るほど。。。 建築の、しかもそう大きくもない展覧会でここまで混む事も珍しい。 それだけ、安藤さんの人気は凄い。と実感。 あとは、やはり住宅の原寸大模型というのが、この展覧会を話題にした一つだろう。 空間のスケール感と言うのは、やはり実際に体験する以上の物はない。 特に「住吉の長屋」の、あの有名な中庭。 この展覧会に訪れた人の全員が、この中庭を体感する事が目的だったに違いない。 部屋から部屋へ渡るのに一度外に出なければいけないプランが、どのような感覚なのか。。。 で、結局この中庭、どうだったかというと、「外に出る」という行為に関しては、そんなに違和感を感じる事がなかった。 と言うよりも、外という感覚が無い程に小さく、屋根の無い吹き抜け、という感覚。 このスケール感が違和感を感じなかった大きな要素ではないかと思う。 本当は雨の降っている日にも来て見るのが一番いいとおもうのだが。 いずれにせよ、行っておいて、体験しておいてよかった。 ちなみに、写真は住吉の長屋から、約35年後の安藤さんの仕事。 東急渋谷駅。そのオープニング日の写真。
大晦日 ― 2008/12/31
早い1年だった。 特に4月頃から、急激に忙しくなりブログもかなりさぼりがちになってしまった。 どうも、時間の使い方が不器用な自分は、2つ、3つと同時に仕事をこなす事が苦手である。 来年はこの辺りの時間の使い方をもっと工夫しなくてはいけない。 来年はどんな1年になるのか、、、いや、いろいろな事を経験できる1年にしたい。 ということで、来年も良い1年でありますように。
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