阪神高速の創る風景―22007/09/01

高速よ。何処へ行く。。。。

阪神高速の創る風景2007/09/01

主要都市近郊内を循環する環状高速道路は、その都市の風景を形成する大きな要素である。その都市のヴィジュアル的な印象に強く影響する。                                               東京では、起伏の激しい地形と高層ビル、そしてその合間をぬって走る首都高の印象が強い。                                                                              大阪でも阪神高速の織成す風景は、東京の首都高速道路とはまた違った印象を与えている。                                                                               大阪の地形は、東京ほど起伏の激しさは感じられない。その代わり川が異常に多い。「水の都・大阪」をアピールする気持ちが判る。だから、水辺と高層ビルと阪神高速道路が混在したイメージが強い。                                                           更に面白いのが、ビルと高速道路の物理的な距離感が殆ど無いポイントが多い事である。                                                                               例えば東京の首都高なんかは、主要幹線道路の上を走る様に構成されているので、「ビルとビルの隙間をぬって走っている。」と言ってもビルと高速道路の物理的な距離には若干ゆとりがある。                                                                しかし、大阪の阪神高速は、必ずしも一般道の上に走っているというような構成にはなっていない。                                                                          街造りの優先順位は、まずビル(建築)にある。まずは、ビルを建ててその上から高速道路を重ねてみる。そして、高速道路とビルが重なってしまった部分はビルを一部削る。或いはビルの中に高速道路を通す。というようなイメージである。                                                                                ある意味、大阪の大胆な気質がそのまま都市のダイナミズムとなって現れているような、そんなインパクトがある。                                                                   最も今回は梅田から難波にかけての間しか見てないのだけれども、大阪という大都市のイメージの一つだろうと思う。

キリンプラザ大阪2007/08/30

今回の名古屋帰省の最終日、大阪に寄った。当初は特に予定していなかったが、心斎橋のキリンプラザが今年の10月いっぱいで撤退、跡地売却となる事が決まった。との情報を仕入れたので、大阪も久々だしという事で急遽日帰りで行く事にした。                                                                            ------------------------------------------------------------------                                                                                  「キリンプラザ大阪」(写真)は、1987年竣工の建築で高松伸氏による設計。                                                                                     1989年日本建築学会賞作品賞。                                                                       当時の建築界では「ポストモダン」と呼ばれる、過去の建築様式を現代風にアレンジするデザインがブームのようになっていて、「ディ・コンストラクティズム」と共に、バブル経済全盛期を象徴するような建築デザインのイズムであった。(ポストモダン建築は後に丹下健三さんによる東京新都庁舎の完成(1991年)をみてバブルの崩壊と共に終焉を迎える事になる。)                                                     高松伸さんは、その「ポストモダニズム」を代表するような建築家で、(当時学生だった私も含め)建築学部の学生からも人気があった。                                                     「キリンプラザ大阪」は高松さんの代表作で、その立地環境と特異・象徴的なデザインにより、一般の人々への知名度も高い。映画「ブラックレイン」で夜の大阪の近未来的な都市のイメージを象徴する場面でも登場し話題を呼んだ。                                          ---------------------------------------------------------------------                                    話を元に戻して、大阪の地を踏んだのは実に13年ぶり。                                                        もう、そんなに経ったのかという感じ。                                                                     今回は泊まる予定が無かったので、時間的にも、なんば・心斎橋付近の昔に観た建物を順に観て廻るだけにした。                                                                 この辺りは、現代建築の力作ぞろいなので、昔から建築学生の建築見物ツアー関西編の出発地点である。                                                                        ただ、やはり13年という月日の流れを感じたのは、いくつかの有名建築がなくなっていた。                                                                               村野藤吾さん設計の「そごう百貨店」は、解体前に話題になったので知っていた。「そごう」脇にひっそりと佇んでいた同設計者の設計事務所。同じく村野氏設計の喫茶店「心斎橋プランタン」。黒川紀章氏設計の「ソニータワービル」。安藤忠雄氏設計の「OXY」。                                                                   今年、新たに「キリンプラザ大阪」がその中(解体済みリスト)に加わるのはほぼ確実のよう。

スケッチブックの更新2007/08/30

MARK-Nデザイン工房のホームページで公開しているスケッチの一回目の追加更新。全部で5枚。                                                                           スケッチをホームページ上に公開してから約2ヶ月で5枚。                                                       これくらい、5枚以上そろった段階で追加更新という感じ。そう無理やり描いたという感覚もなかったし、割合気分に対して素直に描いたという感じのペース。

住宅の耐久年数2007/08/26

木造住宅に関する相談で、「今の日本の住宅は2,30年しかもたないと言われ不安だ」という質問があったので、その時の返答を記載。                                ----------------------------------      「20年30年しかもたない」との情報はニュアンス的にかなり厳しい感じがします。恐らく助言者の方は「立替えの目安」という意味でおっしゃったのではないかと思います。                                「もつ」というニュアンスで想像してしまうのはいつ倒壊してもおかしくないというイメージをもってしまいますが、決してそういう事ではありません。              一概にはいえませんが、実は木そのものの耐用年数は樹齢の2~3倍とも言われています。                                                   木造住宅の場合、それを構成する素材そのもの耐久性という意味では木が最も高耐久の素材の一つであると思います。                                      結局、建物の老朽化・劣化を早める原因は木そのものの耐用年数が直接的な要因ではなく、地盤状況、立地の周辺環境、防水の劣化や内部結露による腐食や虫害、などなど様々な要因が絡み合って「20~30年立替え目安」という事だと思います。                                                    確かに、お金を出して耐久性の高い素材を寄せ集めれば一見高耐久の建物が出来るように思えますが、工法・施工等不適切なものを使用すれば余り意味がありません。                                              今は、木造に関する工法的な常識や情報も数十年前に比べると格段に上がってきています。                                                    実際、耐震性能としても、大きくは1981年と阪神地震以降の見直しで耐震基準も上がってきています。                                          予算は限りあるものなので、建築家の方や工務店の方と相談しながら上手くバランスをとっていくとよいと思います。                                                          ---------------------------------- 建築は様々な素材がそれぞれの利点を発揮しあって構成されている。そしてそれらは、それぞれ素材ごとの耐久年数があり、同時に来る事はない。                                       建築は、もちろん施工をしっかり行い、竣工後にその建物とどう付き合うか(メンテナンス)によって、いわゆる耐久年数は変わって来るのだと思う。             それは、木造に限らず鉄骨造、鉄筋コンクリート造についても同じ事が言える。