敷地の特徴2010/02/13

久しぶりにスケッチブックを更新しようと思いソフトを立ち上げたものの、スライドショーの編集の仕方を忘れてしまった。                                                             30分くらい悪戦苦闘したもののどうしてもうまくいかず今回は断念。                                                今度、説明書を読み返しながらゆっくりと。。。                                                             ---------------------------------                                                                                   写真は、マンションか何かの現場の仮設事務所。                                                           鋭角な変形敷地の角に沿って宙に浮いたフォルムと、コーナーの既存樹木をシンボルツリーとして残す計画なのだろう。。。その関係性がなかなかおもしろかったので撮ってみた。                                                                 こういう特徴のある敷地は、その特徴をうまくとらえる事が出来れば結構面白い建築が出来る可能性が高い。                                                                  反面この鋭角を、ただ単に「扱いづらい敷地だ」とネガティブに捉えてしまうと駄作となってしまうので気を付けなければいけない。                                                     さて、実際の建物はどのようなものが出来るのやら。。。

2010年2010/01/24

龍源院東滴壺
2010年に入って3週間以上が過ぎてしまった。                                                           いろいろ慌ただしく、恐らく人生で初めて年賀状を出しそびれてしまいました。                                                                                        いまさら新年の挨拶というのもタイミング外しまくりで、今年はちょっとすっきりとしたスタートが出来なかった。                                                                  いくらタイミングを逃してしまったとはいえ何事も1回目という事柄を避けて通る事は出来ず。。。                                                                            本年1回目。                                                                                  -----------------------------------------------------------------                                                京都・大徳寺塔頭龍源院の庫裡と方丈に挟まれた隙間にある壺庭「東滴壺(とうてきこ)」。                                                                               もっとも小さい枯山水庭園として有名。                                                                  ここは常時一般公開されている庭園なので良い。                                                           非常に狭い空間ではあるけど、その狭さを全く感じさせない世界。。。というより宇宙のような深みを感じる。                                                                   こんな空間は恐らく昔の日本人にしか創り出せないのではないだろうか。

伊東忠太の建築2009/12/19

湯島聖堂
伊東忠太という建築家の存在を初めて知ったのは学生の頃。                                                   新建築社から「20世紀の建築」という特集が出版され、そこで築地本願寺が見開きで結構大きくとり上げられていた。                                                              当時は、高松伸とか安藤忠雄とか磯崎新とか、、所謂、現在活躍中の華やかでかっこいい建築家に憧れていたので、建築家としての伊東忠太にもその建築自体にもそんなに興味を惹かれるものはなかった。                                              ただ、「伊東忠太」という名前の響きと覚え易さからか、不思議と頭の中にはこの名前が刻まれ続けていた。                                                                   ----------------------------------                                                                                   この「伊東忠太」という建築家。 実は偉大な人なのです。                                                     日本で最初の日本建築史学者です。日本建築史の祖。                                                       更には「architecture」の日本語訳に「建築」という言葉を当てようと主張したのも伊東忠太なのだそうです。                                                                  築地本願寺の他には、明治神宮や京都平安神宮の設計も手掛け、伊東忠太の建築は知らず知らずの内に目にしているものが多い。                                                  ----------------------------------                                                                                   写真は「湯島聖堂」。                                                                             関東大震災で焼失後、旧聖堂を模して鉄筋コンクリート造で再建されたもの。                                                                                      真黒に塗られた本体と緑青がかったような色の瓦屋根とのバランス・相性がよく、非常に美しい建物だと思う。

手法としての同一形態の反復2009/10/26

アイ・ウェイウェイ展
建築ではないものを見て、より建築的なものを感じる時がある。                                                   コンテンポラリー・アート、特にミニマル・アートなんかは、より強くそれを感じる。                                                                                    よくあるのが、一つのエレメントでは曖昧なものが、それらを幾何学的に整列させる事により、強い象徴性のようなものを持たせる事ができる。                                                                                        もちろんそれだけではなく、幾何学を構成するエレメントが何であるのかが重要で、そのエレメントをチョイスするコンセプトというものが芯に存在しなければいけないのは言うまでもない。                                                              同一形態の反復は、あくまで手法の一つ。

22009/05/18

竪樋
少し前の新聞に「3」という数字が日本文化には欠かせないという記事が出ていた。                                                                                   確かに3という数はよく使われる。多くもなく少なくもなく「良い加減」ということらしい。                                                                                  それでは、デザインで「3」という数字はどうかと言うと、必ずしも「良い加減」とは言い切れない。                                                                           デザインで「良い加減の数字」として多く用いられるのは「2」ではないかと思う。                                                                                     写真は安藤忠雄さんがよく使う竪樋のデザインで、1本はダミー。つまり機能として必要な物は1本で、残りの1本は飾りである。                                                       ただ、この飾りの果たす役割はかなり大きい。                                                             本来は雨樋なんて見せたくないような代物であるけど、機能的には不可欠。                                                                                       そこで横に1本ダミーを付ける事により、「雨樋」という意味合いを薄めている。                                                                                      (これはヴェントキャップなんかのデザインでも良く用いられる。)                                                 ただ、これが3本になるとかなりくどいし、バランスも良くないように思う。                                                                                        結局はバランスの問題なので、「2」という数字を意識してこうなった訳ではなく、バランスを考えたら結果「2」になったという事であろうけど、結構「2」でまとめられたデザインは多い。                                                                   考えてみると、人間や他の動物の構成要素は「2」でワンペアのものが多い。                                                                                      目とか耳とか鼻の穴とか手とか足とか。。。                                                               形のある物は「2」つでバランスをとっている。                                                              それが自然なのかもしれない。